Fiist
9.21.2017
前の夜雑誌を読んだりして3時くらいまで起きてたけど、次の日思ってたよりはやく起きれたので、千葉へ向かった。最近電子マネーの便利さに要約開眼し、PASMOでスムーズに進んでいく。内房線の五井という駅から憧れの小湊鉄道に。線路前の窓口にはアジのあるおばちゃんがいて、得な乗り方などを教えてくれる。なんの計画も立ててなかったので、とりあえず養老渓谷まで行ってみてまたそこからどうするか決めることにした。いい感じにボロい車内に乗り込み、田んぼのなかをガタガタと進んでいく。となりで外国人のカップルが熱心に動画を撮ったりしていた。40歳くらいの痩せた女の人がリュックの他に重そうなトートバッグを脇においていた。地元の人なのか途中で降りていった。途中学生であろう女の子達が3人電車に乗ってきた。女子旅だろうか。扇風機の風がちょくで当たり、寒くなったり体も同じ体勢に疲れてきたので席を移ったりしながら養老渓谷に着いた。一つの車両で本数も殆どないので、同じ電車に乗ってた人が同志のように思えた。自分はひとりマップを広げふらふらと渓谷がありそうなほうへ歩いてみた。車も殆ど走ってなく、人も見かけないのでとても静かだった。道にあった矢印をたよりに進んでみたけど、これといった場所に辿り着くには歩きだと相当遠いということにあとから気づいた。白鷺橋あたりまで歩いて引き返した。女の子達や鉄道が好きそうな男の人はバスでどこか行ったのだろうか。なにか食べたかったけど店らしい店もない。ラーメン屋の看板を見つけてそちらに歩いてみたら案の定閉店してた。しかたなく駅前に戻り、おばあちゃんがお喋りを楽しんでるあんみつ屋?みたいなところで奇跡的にラーメンがあったので注文して食べた。「ライスならありますけど」とおばちゃんが漬物といっしょにだしてくれた。ラーメンはオクラなども入っていて素朴でとても美味しかった。おばあちゃん達は北島三郎のコンサートの話をしていて、大音量のTVでは上沼恵美子が社会人経験のあるモデル?ちゃんに「糧になりますやん」みたいなことを言っていた。時間はまだ電車が来るまで1時間くらいあった。外に出るとさっきの女の子達がベンチでお弁当を食べていた。自分は脇の方にある足湯のところにあったベンチに座って脚を休めてのんびりしていた。町内放送がゆるくかかり、今日の昼から行方がわからなくなってるおばあちゃんのことを探しているらしかった。長閑だ。トイレに行く途中で電車でみかけた人が煙草を吸ってたので、「バスで滝のほうに行かれたんですか?」ときいてみた。「レンタサイクルでいきました。30分くらいで」と教えてくれた。駅前をよく見ると小さな観光案内所がひっそりとあった。ー 電車がくる15分くらいまえに改札に戻ってみると、窓口に背を向けて若い駅員ちゃんがせっせとスマホをいじっていた。「大原まで抜けたら、ビジネスホテルとかありますかね?」「たぶんあのあたりはここよりは栄えていると思いますけど」 そこからいすみ鉄道に乗り換える駅で最初に見かけた外国人がシャッターを構えてまだそこにいた。よっぽど好きなんだな。いすみ鉄道では60近い夫婦とその子供、その子供の兄弟っぽい兄二人がそれぞれお嫁さんを連れてみんなで旅行してるっぽいのに乗り合わせた。よいご旅行を。それから5時くらいに大原についたけど駅前には何もなかった。お婆さんが路地に座り込んで梨を売っていた。赤い液体も並べていたので「それはシソのジュースですか?」ときくと、「いや、〜のお酢なの。りんご?3個から売ってるの」とニコニコ話してくれた。鴨川に行けば綺麗なビジネスホテルかなんかあるだろうと思い、内房線をひたすら千葉方面まで戻る事にした。3年前くらいに勝浦に一人でダイビング体験に来たことがあった。山と山の狭間の平地に町があり、海が見えた。田舎のホームは真っ暗で、車内では短髪の女子高生が部活のぐちをみんなでこぼしてた。「〜が制服のまま遊びに行ったらしいよ。え、私は私服だってきいたけど。内緒にしてっていわれたけどみんな知ってるしさ。それで先生に見つかってー」長閑すぎる。自分も中学くらいまでは校則やなんかになんの疑問も持たず大人に従ってたなぁ。歪んだ窮屈な価値観も最初は必要なのかな。鴨川で降りてマップに鴨川インたるものを見つけて素泊り7000円くらいだしいいかもと思ったけど、近くに行ってみたらめちゃちゃちい感じでやめといた。海沿いを少し散歩し、後ろのほうに山もあるこんなところで朝を迎えるのもいいかなと思ったけど、鴨川自体はとくに雰囲気のない町だった。ここなら勝浦あたりの寂れたちいさな町のほうが好きだった。ネットで調べて鴨川グラントホテルにも行ってみた。途中海沿いを軽くジョグしながら。受付の人にきくと「素泊りですと、お一人ですか?16000円になります。ご朝食も含めますと、プラス〜です」「わかりました。ありがとうございます」ちと高い。しかたなくまた駅に戻り、長くなるのを覚悟で鈍行でひたすら東京まで帰ることにした。鴨川でコーラとサンドイッチを買ってホームで食べた。鴨川を出るころ、千葉の知人に「いま何故か鴨川にいます」とラインをしておいた。
それからひたすら座り、音楽をきいたり、真っ暗なホームに降りていく女子高生などを見届けながら、腰も痛くなってきたころ2時間半くらいかけて要約千葉につき、こじゃれた清潔感のある駅なかの餃子屋で定食を平らげた。そしてなんとか家にたどり着いた。逆に疲れたけど久々に旅に出たようで、嫌というほど非日常的な電車に揺られることができた。 次の日は洗濯をしてベランダの木に水をやったりした。水を流すと蝉の死骸が鉢の脇から流れ出てギョッとした。鉢の中に鎮座させておいてあげた。生ききったな。それから池袋西武のロフトで、ハーブにまつわる口内液やイランイランの精油、オッシュマンズで真っ白いT10-11を買ったりできた。鴨川に泊まってたらこれらは買えなかっただろうなと思いながら3時ころには家に帰った。
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